周易本義爻辞
闃は苦鶪の反。
陰柔を以て豊の極に居り、動の終わりに処る。明極まりて反りて暗き者なり。故にその屋を豊大にして反りて以て自ら蔽うの象と為す。人無く覿(み)ずとは、亦た障蔽の深きを言う、その凶甚だし。蔵とは障蔽を謂う。
第6爻
上六:その屋を豊にし、その家を蔀(おおい)にす。その戸を窺えば、闃(げき)としてその人なし。三歳觌(あ)わず、凶なり。
豊卦の上六は、豊かさの極みにおいて過度な自負から周囲を遮断し、孤立を招く危機的状況を表します。古典解釈では、驕りによって自らを閉ざせば大いなる繁栄も荒涼たる孤独に転じると戒められています。
AIにこのページを聞いてみる
リンクはプロンプトを事前入力するだけで送信しません — 主導権はあなたに。リンクが効かない場合は下のプロンプトをコピーしてください。
易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 55 丰 — 第6爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/55/6
豊の極点に位置する上六は、外見上の大豪邸に閉じこもり他者との交わりを絶つ「自蔵」の象を帯びています。伝統的な易理では、頂点を極めた者が謙虚さを失って門戸を閉ざすとき、人望は離散し長い孤立と衰退に至ると説かれます。頑なな殻に閉じこもるのをやめ、心を開いて周囲と再び繋がることが何より大切です。
職場においては、過去の実績や現在の役職に安住して現場の声を聞かず、孤立無援に陥る兆候を示しています。組織論の伝統的な見立てでは、上層部が情報や人との対話を遮断することは、権威の形骸化と重大な判断ミスを招く典型例とされます。プライドを捨てて自ら歩み寄り、チームの生の声に耳を傾けてください。
対人やパートナーシップにおいて、形ばかりの関係や外見の体裁を保ちながらも、心理的な冷戦や頑固な閉鎖性に陥っている状態を映し出します。易の教えでは、心の壁を厚くして殻に閉じこもる態度は相手を遠ざけ、決定的な疎遠を招くとされます。意地を張るのをやめて弱音を素直に見せる対話こそが、冷え切った絆を修復する鍵となります。
資産面では、見栄のための過剰な固定資産や流動性に欠ける投資に資金が固定化され、内部の循環が滞っている状況を暗示します。伝統的な資産運用の観点では、維持費ばかりがかさむ実態の伴わない華美を放置すると、資金繰りの硬直化を招きかねないと警告されます。見栄えだけの不要な支出や含み損を抱えた対象を速やかに見直し、手元の流動性を確保しましょう。
その屋を豊にすとは、天際に翔(かけ)るなり。その戸を窺えば闃としてその人なしとは、自ら蔵(かく)るるなり。
周易本義爻辞
闃は苦鶪の反。
陰柔を以て豊の極に居り、動の終わりに処る。明極まりて反りて暗き者なり。故にその屋を豊大にして反りて以て自ら蔽うの象と為す。人無く覿(み)ずとは、亦た障蔽の深きを言う、その凶甚だし。蔵とは障蔽を謂う。
伊川易伝爻辞
象に曰く、「その屋を豊大にすとは天際に翔(かけ)るなり。その戸を闚(うかが)えば闃としてその人無きは自ら蔵(かく)るるなり」と。六は豊大の極に処り、上に在りて自ら高し。天際に飛翔するが若きは、その高大の甚だしきを謂うなり。その戸を闚いて人無きとは、豊大の極に居ると雖も、実は無位の地なり。人はその昏暗にして自ら高大なるを以て、故に皆なこれを棄絶し、自ら蔵避して親しまざるなり。
周易注爻辞
三歳覿ず、凶なり。
屋とは蔵蔭の物なり。陰を以て極に処りて最も外に在り、位を履まず、深く自ら幽隠にして、跡を絶ち深く蔵るる者なり。既にその屋を豊大にし、又たその家を蔀(おお)う。屋は厚く家は覆われ、闇の甚だしきなり。その戸を闚うと雖も、闃としてその人無く、その処る所を棄てて自ら深く蔵るるなり。明動大を尚ぶの時に処りて、深く自ら幽隠にし、以てその行いを高くす。大道既に済(な)るも、猶お見(あらわ)れず。隠るるも賢と為さず、更に道を反するものと為す、凶なるは其れ宜しきなり。三年とは豊の道の成るなり。治道未だ済らざれば隠るるも猶お可なり。既に済りて隠るるは、是れ治を以て乱と為す者なり。
周易注小象伝
光を翳(おお)うこと最も甚だしき者なり。出づ可きに出でず、自ら蔵るの謂いなり。有為にして蔵るに非ず。戸庭に出でざれば時を失いて凶を致す、況んや自ら蔵るにおいてをや。凶なるは其れ宜しきなり。
周易正義爻辞
「上六、その屋を豊大にす」より「不覿」に至るまで。
正義に曰く:屋とは蔵蔭隠蔽の物なり。上六は陰を以て陰に処り、極まりて以て外に処り、位を履まず。是れ深く自ら幽隠にして、跡を絶ちて深く蔵るるなり。事はその屋を豊厚にするに同じき者なり。既にその屋を豊厚にし、而して又たその家を覆障す。屋厚く家闇く、蔽障の甚だしきなり。その戸を闚視すと雖も、闃寂として人無く、その処る所を棄てて自ら深く蔵るるなり。豊大の世に処りて、隠るるも賢と為さず。治道未だ済らざれば隠るるも猶お可なり。三年豊道已に成りて猶お見れざるは、凶と為す所以なり。故に「その屋を豊大にし、その家を蔀い、その戸を闚えば、闃として其の人無く、三歳覿ず、凶なり」と曰うなり。
周易正義小象伝
正義に曰く:「天際に翔るなり」とは、鳥の天際に飛翔するが如く、隠翳の深きを言うなり。正義に曰く:「自ら蔵るるなり」とは、為すこと有りて当に自ら蔵るべきに非ず、出づ可きに出でず、事無くして自ら隠蔵を為すを言うなり。