East Almanac
日本語

33. 天山遁 (遁)

第5爻

この爻が動けば に変じる 56. 火山旅 (旅)
九五:嘉遯す、貞にして吉なり。

現代解釈

尊位にあって中正を備える九五は、時機を完璧に見極め、最も美しく称賛に値する身の引き方を体現しています。伝統的な解釈では「嘉遯」と呼ばれ、正道を守りながら堂々と退くことで永続的な吉運を得るとされます。

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プロンプトプレビュー
易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。
Page: Hexagram 33 遁 — 第5爻.
二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解:
https://eastalmanac.com/ja/yijing/33/5

易の占い

剛健中正の徳をもって尊位に座し、六二とも呼応する九五は、恐れや混乱からではなく高い理想に基づいて退避を決断します。『象伝』の「志を正すを以てなり」という言葉通り、自らの志を正しく保つための戦略的撤退であり、その引き際の良さは周囲の敬意を集めます。要するに、大義に基づき余裕をもって行う退き際こそが、確かな信望と長期的な安定をもたらします。

仕事・キャリア

組織の頂点や責任ある立場にあって、後進への円滑な権限委譲や事業の選択と集中を鮮やかに主導できる段階です。自らの権力に固執せず、全体の大局を見据えて整然と引くことで、リーダーとしての名声と信頼を不動のものにできます。一言で言えば、潮時を見定めて自ら美しく主導権を譲り渡す姿勢が、最高のリーダーシップとして称賛されます。

恋愛・対人

大人の包容力と節度が行き届いた、落ち着きのある関係性を育むことができます。小さな意見の食い違いに勝ち負けを求めず、相手を立てて一歩譲る余裕が、かえって絆を深め、揺るぎない安心感を生み出します。要するに、目先の勝ち負けにこだわらず優雅に譲り合う心の広さが、二人の関係をより確かなものにします。

金運

資産管理においては、順調な時こそリスクを点検し、より安全で質の高い基盤へとポートフォリオを整然と移行させる好機です。見栄や投機的な野心を退け、透明で健全な運用体制を確立することで、長期的な財政基盤が揺るぎないものになります。一言で言えば、余裕があるうちに資産の守りを固めておくことで、将来にわたる安心が確保されます。

参考資料

原文

小象伝

嘉遯貞吉とは、志を正しくするを以てなり。

古典注釈

周易本義爻辞

剛陽中正にして、下は六二に応ず。また柔順にして中正なり。遯の嘉美なる者なり。占う者是の如くして正しければ則ち吉なり。

伊川易伝爻辞

九五は中正、遯の嘉美なる者なり。処りて中正の道を得、時に止まり時に行わる、乃ちいわゆる嘉美なるなり。ゆえに貞正にして吉と為す。九五は係応なきに非ざるも、然れども二と皆中正を以て自ら処る。これその心志および動止、中正に非ざるなく私係の失なき所以に嘉美と為す。彖においては遯の時を概言するが故に「時と共に行い小利貞」と云い、尚お遯を済うの意あり。爻に至りては五は遯まさに極まらんとす。ゆえに唯だ中正を以て遯に処ることを言う。遯は人君の事に非ず、ゆえに君位を主として言わず。然れども人君の避遠する所は乃ち遯なり、亦た中正に在るのみ。

伊川易伝小象伝

志正しければ則ち動き必ず正に由る、遯の嘉美たる所以なり。中に居り正を得て中正に応ず、これその志正しきなり、吉たる所以なり。人の遯るるや止まるや、唯だその志を正しうするに在るのみ。

周易注爻辞

遯れて正を得、反りて内を制す。小人は命に応じ、率ねその志を正す。「悪せずして厳なり」、正を得るの吉にして、遯の嘉美なり。

周易正義爻辞

正義に曰く、「嘉遯貞吉」とは、嘉は美なり。五は外に居り、位を得て中に居るは、これ「遯れて正を得る」なり。二は已の応たり、敢えて違拒せず、五の命に従い、率ねその志を正す。「遯れて正を得、反りて内を制す」、「悪せずして厳なり、正を得るの吉」、遯の美と為す、故に「嘉遯貞吉」と曰う。

周易正義小象伝

正義に曰く、「以て志を正しくす」とは、小人命に応じ、敢えて邪を為さず、これ五能く二の志を正すなり、故に遯の美を成すなり。

出典