周易本義小象伝
「正」の字は羨文なり。韻に葉(かな)うこと見るべし。
第5爻
六五:其の輔に艮まる。言に孚あり、悔い亡ぶ。
六五は上卦の中位にあって「頬を止める」、すなわち軽率な発言を慎む象意を持ちます。伝統的な易学では、誠実で節度ある言葉を尽くすことで過去の悔いや誤解が自然と消え去ると解釈されます。
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易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 52 艮 — 第5爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/52/5
陰爻として尊位にあり、上卦の艮が変じて風山漸へと向かう流れの中にあります。古典的な注釈では、無用な多弁を慎み内実の伴った真摯な言葉を発することで、疑念が晴れて信頼が築かれると説かれます。言葉を慎重に選び、言行一致を心がけることで、周囲との確固たる信頼関係を育むことができます。
職場や交渉の場において、発言の重みと正確さが事態を前進させる鍵となります。小象伝が「中正を以てす」と述べるように、感情的な主張や誇張を排し、誠実な事実に基づいた発信が確固たる評価を生みます。軽はずみな約束を避け、慎重かつ誠実に意思疎通を図ることが実務の安定につながります。
関係性の進展には、飾り立てた甘い言葉よりも本心からの実直な対話が求められる局面です。伝統的な解釈が説く「言に孚あり」の通り、互いの気持ちを静かに分かち合い約束を違えない姿勢が、過去の行き違いを解消します。言葉数を誇るのではなく、心からの誠意を行動で示すことで絆が深まります。
契約や金銭の取り決めにおいては、口約束に頼らず条件や約束事項を一つひとつ着実に確認することが重要です。伝統の教えでは、目先の利益を誇大に語ることを戒め、信用を積み重ねることこそが安定した基盤をもたらすとされます。誠実な合意形成と正確な情報共有を徹底することで、無用な損失やトラブルを防ぐことができます。
其の輔に艮まるとは、中正を以てするなり。
周易本義小象伝
「正」の字は羨文なり。韻に葉(かな)うこと見るべし。
伊川易伝爻辞
五は君位にして艮の主なれば、天下の止まるを主とする者なり。しかるに陰柔の才はもってこの義に当たるに足らず。ゆえに止まりて上に在るをもって輔(ほ)の義を取りてこれを言えり。人のまさに慎みて止まるべき者は、ただ言行のみ。五は上に在るがゆえに輔をもって言う。輔は言の由りて出づる所なり。輔に艮(とど)まれば、すなわち妄りに出でずして序あり。言軽々しく発して序なきときはすなわち悔いあり。これを輔に止めればすなわち悔い亡ぶ。序ありとは節に中(あた)りて次序あるなり。輔と頬舌とは皆言の由りて出づる所なれども、輔は中に在り。「その輔を艮む」とは、中に止まるを謂うなり。
伊川易伝小象伝
五の善とする所は中なり。「その輔を艮む」とは中に止まるを謂うなり。得中をもって正となすと言い、これを輔に止めて中を失わしめざるは、すなわち正を得るなり。
周易注爻辞
止まることを輔に施し、もって中に処る。ゆえに口に択言なく、よくその悔いを亡ぼすなり。
周易注小象伝
よく中正を用う。ゆえに「言序あり」なり。
周易正義爻辞
正義に曰く、輔は頬車(きょうしゃ・あぎと)なり。よく輔頰に止まるなり。その中に処るをもって、ゆえに「口に択言なし」なり。言に倫序あれば、よくその悔いを亡ぼす。ゆえに「その輔を艮む、言序あり、悔い亡ぶ」と言うなり。
周易正義小象伝
正義に曰く、「中正をもってす」とは、位は正しからずと雖も、居りてその中を得るをもって、ゆえにその正を失わず。ゆえに「言序あり」なり。