周易本義爻辞
乗は字の如く、また石証の反。
『繋辞』に備われり。貞吝とは、正を以てこれを得たりと雖もまた羞ずべきなりと言う。ただ避けてこれを去るのみ免るるを得べし。
第3爻
六三:負い且つ乗る、寇の至るを致す。貞なれども吝なり。
六三は才能や器量が不足しているにもかかわらず分不相応な地位や乗り物を誇り、自ら災いや恥辱を招き寄せる象です。実力以上の見栄を捨て、身の丈に合った本来の分寸を守るべきであることを強く戒めています。
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易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 40 解 — 第3爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/40/3
身分不相応な荷を背負いながら高貴な車に乗る姿は、実質と名目が乖離して周囲の掠奪や反感を招く危うさを表します。古典解釈の小象伝が「自ら戎を致す、また誰をか咎めん」と記すように、招いた災禍は他人の責任ではなく自身の驕りに端を発します。虚栄心をすみやかに改め、身の丈に応じた謙虚な立ち位置へ戻ることが難を避ける良策です。
実力やこれまでの実績を上回る過大な役職や権限を背負い込もうとすると、周囲の反感や批判の標的になりやすい時です。見栄を張って能力以上の背伸びを続けることは、職場での信用失墜や孤立を招く危険を伴います。謙虚に自己の力量を弁え、基礎的な実力の研鑽に集中することが立場を守る要となります。
相手に対して過剰な見返りを求めたり、見栄や体裁に囚われた付き合い方をしたりすることで、関係に重い亀裂が生じやすくなります。不自然な依存や不相応な振る舞いは外部からの不誠実な介入や破局を呼び寄せる要因となります。等身大の自分でお互いを思いやる慎ましさを持つことが、不要な破綻を防ぐ鍵です。
自己資金以上のリスクや見栄を張った派手な消費行動が、詐欺や思わぬ金銭トラブルを引き寄せる兆しがあります。之卦が恒卦であることは、一過性の見栄ではなく持続可能な堅実さを守ることの重要性を示唆しています。資産の誇示を慎み、地道で堅固な収支管理に徹することが思わぬ損失を防ぎます。
負い且つ乗るは、亦た醜くべきなり。我より戎を致す、又た誰をか咎めん。
周易本義爻辞
乗は字の如く、また石証の反。
『繋辞』に備われり。貞吝とは、正を以てこれを得たりと雖もまた羞ずべきなりと言う。ただ避けてこれを去るのみ免るるを得べし。
周易本義小象伝
戎は古本には寇に作る。
伊川易伝爻辞
六三は陰柔にして下の上に居り、その位に非ざるに処す。猶お小人の宜しく下に在りて負荷すべきに、しかも車に乗るがごとく、その拠る所に非ざるなり。必ず寇奪の至るを致す。縦い所為をして正を得せしむと雖も、また鄙吝とすべし。小人にして盛位を窃めば、正事を勉め為すと雖も、気質卑下にして、もと上に在るべきの物に非ず、終に吝とすべし。もし能く正大ならばすなわち如何。曰く、大正は陰柔の能くする所に非ざるなり。もしこれを能くせばすなわちこれ君子に化せん。三は陰柔の小人、宜しく下に在るべきにして反りて下の上に処す。猶お小人の宜しく負うべきに反りて乗るがごとし。当に寇奪を致すべし。難の解くるの時にして小人位を窃めば、復た寇を致さん。
伊川易伝小象伝
負荷の人にしてしかも乗載すれば、醜悪とすべし。その拠る所に非ざるに処し、徳その器に称わざれば、すなわち寇戎の至るは自ら招き取るのみ、将に誰をか咎めん。聖人はまた『繋辞』においてその寇を致すの道を明らかにせり。易を作る者は其れ盗を知るかと謂う。盗とは釁に乗じて至る者なり。苟くも釁隙なければ、すなわち盗安んぞ能く犯さん。負うは小人の事、乗るは君子の器なり。小人にして君子の器に乗るは、その能く安んずる所に非ざるなり、故に盗は釁に乗じてこれを奪う。小人にして君子の位に居るは、その能く堪うる所に非ざるなり、故に満仮してその上を陵慢し、その下を侵暴す。盗はすなわちその過悪に乗じてこれを伐つ。伐つとはその罪を声するなり。盗は横暴にして至る者なり。貨財にしてその蔵を軽慢にするは、これ盗を教誨してこれに取らしむるなり。女子にしてその容を妖冶にするは、これ淫者を教誨してこれに暴せしむるなり。小人にして君子の器に乗るは、これ盗を招きてこれを奪わしむるなり。皆自らこれを取るの謂いなり。
周易注爻辞
その位に非ざるに処し、その正に非ざるを履み、以て四に附き、夫の柔邪を用いて以て自ら媚びる者なり。二に乗じ四を負い、以てその身を容る。寇の来たるや、自己より致す所にして、幸いにして免るると雖も、正の賤しむ所なり。
周易正義爻辞
正義に曰く、「負且乗致寇至」とは、六三は正を失いて応なく、下は二に乗じ、上は四に附く、即ち夫の邪佞を用いて以て自ら説媚する者なり。乗るは君子の器なり。負うは小人の事なり。これを人に施せば、即ち車騎の上に在りて、しかも物に負わるるなり。故に寇盗はその己の有に非ざるを知り、ここに於いて競いてこれを奪わんと欲す、故に「負且乗致寇至」と言う。「貞吝」とは、負乗の人は正の鄙しむ所、故に「貞吝」と言うなり。
周易正義小象伝
正義に曰く、「亦可醜也」とは、天下の醜多し、此れはその一なり、故に「亦た醜とすべし」と言う。「自我致戎又誰咎也」とは、言は心此の寇は己の招くに由ると雖も、他人の此の過咎を致すに非ず、故に「また誰をか咎めん」と言うなり。