周易本義爻辞
撝は呼回反(き)、揮と同じ。
柔にして正を得、上にして能く下る。その占は利ろしからざるなし。然れども九三の上に居るが故に、さらに当にその謙を揮(発揮)してあえて自ら安んぜざるの意を示すべきことを戒めるのである。
第4爻
六四:利ろしからざるなし、謙を撝す。
六四は上卦の初めに位置し、ルールをわきまえながら謙譲の徳を存分に発揮する「撝謙」の境地を表します。立場に応じた節度を守りつつ周囲を立てて調和を図ることで、あらゆる物事が円滑に進みます。
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易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 15 谦 — 第4爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/15/4
柔順にして正位を得た六四は、有能な実力者である九三の上に乗りつつ君主である六五を補佐する、重要な中間調整役の配置です。象伝に「則に違わず」と記されるように、身の丈や規範に反することなく謙虚さを広げていくことで、軋轢を生むことなく支持を集めます。要するに、分をわきまえた適切な謙譲と気配りを実践すれば、どんな状況でも滞りなく進展します。
上下や関係各所の間を取り持つパイプ役として、調整能力とバランス感覚が存分に活かされるタイミングです。自分の権限を誇示せず、関係者の顔を立てながら合意形成を進めることで、組織全体の信頼と協力を引き出すことができます。一言で言えば、出過ぎずルールに従って周囲をサポートする姿勢が、最大の成果と評価につながります。
関係性の中で柔軟な譲歩と気配りが光り、摩擦を未然に防いで円満な空気をつくり出せる時です。自分の正しさを主張しすぎず、相手の事情や立場に理解を示す大人の対応が、二人の調和をより深めます。つまり、相手への敬意を持って一歩譲る配慮が、心地よく穏やかな関係を保つ秘訣です。
契約や規則の遵守を徹底し、利害関係者との公平な配分を心がけることで、安定した財政基盤を維持できます。伝統的な教えにおいても、過剰な利益の独占を避けて周囲と分かち合う姿勢が、長期的な資産保全につながるとされています。要するに、ルールを守り無理のない分配を心がけることが、無用なトラブルを防ぎ資産を守る確実な方法です。
利ろしからざるなし謙を撝すとは、則に違わざるなり。
周易本義爻辞
撝は呼回反(き)、揮と同じ。
柔にして正を得、上にして能く下る。その占は利ろしからざるなし。然れども九三の上に居るが故に、さらに当にその謙を揮(発揮)してあえて自ら安んぜざるの意を示すべきことを戒めるのである。
周易本義小象伝
過(あやまり)とならざるをいう。
伊川易伝爻辞
六四は上体に居り、君位に切近し、六五の君もまた謙柔をもって自処し、九三はまた大いなる功徳ありて上に任ぜられ衆に宗とされる。しかるに己はその上に居る。当に恭畏をもって謙徳の君を奉じ、卑巽をもって労謙の臣に譲るべきである。動作施為において撝謙(きけん)に利ろしからざる所はない。撝は施布の象であり、人の手の撝(ふる)うがごとし。動息進退において必ずその謙を施す。けだし多懼(恐れの多い)の地に居り、また賢臣の上に在るが故である。
伊川易伝小象伝
凡そ人の謙は施すによろしき所あり、その宜しきを過ぐべからず。六五の或いは侵伐を用うるがごときはこれである。ただ六四のみ君に近き地に処り、労臣の上に拠るを以て、凡そ動作するところ謙を施すに利ろしからざるはなし。かくのごとくにして然る後に法則に中(あた)る。ゆえに「則に違わず」という。その宜しきを得るをいうなり。
周易注爻辞
九三の上に処りて謙を用うれば、すなわちこれ上より下に下るの義である。六五を承けて謙順を用うれば、すなわちこれ上に行うの道である。上を奉じ下に下るの道を尽くす、ゆえに「利ろしからざるなし」。指撝(しき)みな謙にして、則に違わざるなり。
周易正義爻辞
正義に曰く、「利ろしからざるなし」とは、九三の上に処りて謙を用うれば、すなわちこれ上より下に下るの義である。六五を承けて謙順を用うれば、すなわちこれ上に行うの道である。上を奉じ下に下るの道を尽くす、ゆえに利ろしからざる所なきなり。
周易正義小象伝
正義に曰く、「指撝みな謙にして則に違わず」とは、「撝謙に利ろしからざるなし」の義を解釈するものである。「指撝みな謙」たるゆえんは、法則に違わず、動きが理に合するを以て、ゆえに利ろしからざる所なきなり。